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CCCD (コピーコントロールCD) FAQ

by ナカムラ | 2003.05.05 12:00:00 | コメント (0) | 全文

このFAQを読む前に

このコンテンツは、主に「CCCD(コピーコントロールCD)」というものに関心を持ち始めた人を対象に書かれています。

レーベル側もリスナー側も、音楽に対する感情論ばかりを先行して語ってしまったために、 「CCCD」という全く新しいメディアに対する正しい理解が進んでいません。 そこで、このコンテンツでは「FAQ」という形式によって「CCCD」というメディアの知識を共有することを目的としています。

CCCDの基本事項

CCCD(コピーコントロールCD)とは何ですか?
A : 「CCCD(コピーコントロールCD)」は、 音楽CDにパソコンでのリッピング(読み取り)及びコピーを妨害する技術を施したディスクの総称です。
正確に言うと「CDのオーディオ・トラックをPCで読み取ることを妨害する技術を採用したオーディオディスク」となります。「CCCD」という「規格」があるわけではありません。レコード会社が各々にコピー防止技術を施したディスクに対して、「CCCD」という総称を便宜上つけています。音楽CD (COMPACT DISC - DIGITAL AUDIO) の規格(レッドブック)を逸脱している場合がほとんどで、音楽CDと呼ぶのは不適切です(既に「CCCD」という言葉は広まってしまったためにこのページでもやむを得ず「CCCD」という言葉を利用しています)。
「CCCD」は普通のCDと何が違うのですか?
A : パソコンでの読み取りを妨害することを目的に、意図的に矛盾するデータを入れたりなど、記録データを改変しています。しかし実際には、音楽プレーヤーにおいても再生に不具合が生じる可能性があります。
この改変が通常のCDプレーヤーで再生する場合にも様々な影響を与えています。
通常のCDと「CCCD」を区別する方法は?
A1 : 「CCCD」には『コピーコントロールCD』をあらわすマークが付与されています。
国内盤には日本レコード協会(RIAJ)が定めた『コピーコントロールCD』のマークが付与されています。

《参考ウェブページ》
複製制御(コピーコントロール)CD表示運用基準の制定・発行(日本レコード協会 / 2002年4月18日)

また、輸入盤を中心に国際レコード産業連盟(IFPI)が定めたコピー防止機能付きCDのマークが付与されている場合もあります。

《参考ウェブページ》
IFPI announces new optional copy control symbol for CDs(IFPI / September 17, 2002) ※英文
A2 : 現時点では音楽CD規格(レッドブック)を満たした「CCCD」が存在しないため、以下の「COMPACT DISC - DIGITAL AUDIO」マークがありません。
「CCCD」にはどのような方式がありますか?
A : 日本で最も採用されているのは「CDS (Cactus Data Shield)」方式です。その他に、「key2audio」や「SafeAudio」、「MediaCloQ」といった方式があります。いずれも音楽CD規格(レッドブック)を満たしていません。
日本では、CCCDを採用したレコード会社のうちZOMBAを除く全てのレコード会社が「CDS (Cactus Data Shield)」方式を採用しています。SonyMusicの「レーベルゲートCD」ではオーディオ・トラックのプロテクトのみに採用していますが、それ以外はPC用のエクストラ・トラックまで含めた「CDS-200」を採用しています。

「CDS (Cactus Data Shield)」はイスラエルのMidbar Tech社が開発したオーディオプロテクト技術です。古い順に「CDS 100」「CDS 200」「CDS 300」というバージョンがあります。「CDS 100」はPCでの曲の再生を認めないだけのプロテクトでしたが、現在はあまり採用されていません。「CDS 200」は「CDS 100」を改良し、PCでは専用の圧縮音源を再生するようになりました(Macintoshには対応していません)。日本で採用されているのは「CDS 200」の中の「CDS 200.0.4」といわれているバージョンで、当初のバージョンよりも再生の不具合が少なくなっています。

「key2audio」はSONYの子会社「Sony DADC」が開発したオーディオプロテクト技術です。ZOMBAが採用しているのはこの方式です。オーディオ・トラック部に限っては音楽CD規格(レッドブック)に準拠しています。当初のバージョンでは、PCでの再生は一切考慮されていません(特にMacintoshとの相性が悪く、最悪の場合ハングアップを起こすこともあります)。最近では、ネットワークから音源をダウンロードすることで(またはストリーミングにより)再生を可能にする「key2audio4PC」(PC/MAC対応)や、セカンド・トラックに圧縮音源を記録した「key2audioXS (Plus)」(PCのみ対応)があります。オーディオ・トラックの音質は一般に「CD-EXTRA程度の劣化」といわれています。

なお、SonyMusicの「レーベルゲートCD」は、「CCCD」の機能のうちPCでの再生について考慮したメディアであり、オーディオ・トラックのプロテクトには「CDS」が採用されています。よって、「CDS」方式の欠陥のうちオーディオ機器での再生に関わる部分は全て「レーベルゲートCD」でも該当します。

※以下では、便宜上「CDS」のオーディオ・トラック プロテクト技術のみを「CDSプロテクト」、エクストラ・トラックまで含めて「CDS」を採用したディスクを「CDSディスク」と表現しています。

オーディオ機器で「CCCD」を再生する場合

「CCCD」は普通のCDプレーヤで再生できますか?
A : 自己責任で再生してください。オーディオ機器のメーカーは「CCCD」の再生を保証していません
レコード会社は「通常の音楽CDプレーヤーで再生できる」としていますが、以下のように「正常に再生できない可能性がある」としている機器もあります

• 音飛び防止装置が働いている(ポータブル)音楽CDプレーヤー
• CD-R/RWの再生に対応した音楽CDプレーヤー
• MP3再生のできる音楽CDプレーヤー(DVDプレーヤーやカーステレオを含む)
• ハードディスクプレーヤー(音楽CDの情報を一度ハードディスクに保存してから再生するもの。 カーナビにも同等の機能あり。)
• そのほか、CD-ROMドライブを利用した音楽CDプレーヤー
「CCCD」が再生できた場合でも、プレーヤーに問題が発生しませんか?
A : 間違いなく影響があります。プレーヤーの寿命を縮めますし、最悪の場合、壊れます。
CDプレーヤーは「CCCD」を念頭に作られているわけではありません。CDプレーヤーから見れば「CCCD」は「異様に傷のついたCD」です。そこで、CDプレーヤーは読み取りエラーだと思い込んで必至にエラーを修正しようとします。そのため、通常のCDではありえないほどの負担がプレーヤーにかかり、結果としてプレーヤーの寿命が縮まる(または壊れる)ことになります。また、寿命の近づいていたプレーヤーに対しては、「CCCD」の再生は「最期の一撃」を加えることになります。

実際にプレーヤーが故障した場合、レコード会社が補償する可能性はありませんし、メーカーも有償修理になります。
どうしてオーディオ機器のメーカーは「CCCD」の再生を保証していないのですか?
A : 「コピーコントロールCD (CCCD)」という「規格」がない以上、メーカーとしては対応しようがないからです。
「CCCD」は正式な音楽CD (COMPACT DISC - DIGITAL AUDIO) の規格(レッドブック)に従ってないので、音楽CDの規格に従って正しくプレーヤーをつくっても「CCCD」には対応しない、ということが発生します。また、コピーコントロール技術は、著作権保護をビジネスとしている企業が独自で開発したものであり、その技術は公開されていません。よって「『CCCD』に対応する」プレーヤーをつくることはできません(「『CCCD』に対応する」プレーヤーが一部ありますが、メーカーが「経験的に」コピー防止技術を回避しているだけです)。
そもそも「通常のCDプレーヤー」ってなんですか?
A : レコード会社の頭の中では、「ポータブルCDプレーヤー」や「カーオーディオ」ですら普通のCDプレーヤーではないそうです。
「CCCD」が再生できる機器はどうすれば確認できますか?
A : 各レコード会社に購入前にお問い合わせください。
《参考ページ (muplus.net)》
CCCD採用レーベルの対応一覧
「CCCD」を買いましたが手持ちの機器で再生できません。
A : 「CCCD」の購入・再生は自己責任です。たとえ再生できなかったとしても返品・交換はできません。
レコード会社によっては、再生できなかった場合に一度に限りMDにコピーしたものを渡す、という対応を取っているところもあるようです(ただし、公式なアナウンスはありません)。

《参考ページ (muplus.net)》
CCCD採用レーベルの対応一覧
「CCCD」では音質の劣化はありますか?
A : 「ある」か「ない」かで言えば、「あります」。
ここでいう「音質」とは、「マスターテープの再現度」です。通常の音楽CDのデータを書き換えたものですので、当然音質は変わります。ただし、劣化の度合いは方式によって様々です(例えば、比較的音質がよいといわれている「key2audio」ではCD-EXTRA並の劣化といわれています)。「音質が悪い」といわれている作品では、実はマスターテープの時点で音が悪かった、というケースもあります。残念ながら、購入者には「CCCD」と「通常のCD」、それに「マスターテープ」を比較する術がありませんので、音質論争は不毛になりがちです。なお、音質の劣化を最小限に抑えるために、製造工程を改良しているレコード会社もあります。

コンピュータ上で「CCCD」を再生する場合(「CDSディスク」の場合)

Windows 上で「CCCD」を再生しようとするとどうなりますか?
A : エクストラ・トラックを再生するためのプレーヤーが勝手にインストールされ、エクストラ・トラックに収録された音源の再生が始まります。
「CDS-200」採用の「CDSディスク」では Windows PC 用の音源が別途エクストラ・トラックに収録されています(たてまえ上は、Windows PC ではこの音源を再生することになっています)。この音源の再生には「CDSディスク」に収録された専用のプレーヤーが必要で、それがインストールされていない場合、ユーザーの問い合わせなく自動的にインストールされます。
エクストラ・トラックの音源ファイルはどのような音源ですか?
A : サンプリング周波数44.1kHz、ビットレート47kbpsのWMA音源です(一部128kbpsのものもあるようです)。
エクストラ・トラックの音源ファイルはコピーできますか?
A : エクストラ・トラックに収録されている音源ファイルのコピーは一切できません。
「OpenMG」や「NetMD」等にも対応していません。
Windows 上で専用プレーヤーがインストールされないようにするには?
A : CDの自動再生機能(AutoPlay)をオフにするとインストールされません。
一時的にCDが自動再生されないようにするには、[Shift]キーを押しながらCDを挿入します。また、OSのバージョンによって設定方法は異なりますが、CDの自動再生機能(AutoPlay)を標準でオフにする方法もあります。
Windows 上で専用プレーヤーをアンインストールするには?
A : アンインストール用のソフトがインターネット上で配布されています。
実際には、専用プレーヤーのインストール時にアンインストーラーもインストールされていますが、このアンインストーラーが完全には機能していません。そこで他のアンインストール用ソフトを利用します。

ここでは、「avex CCCD Player 完全アンインストーラ」の利用を推奨します。こちらのソフトウェアでは、「CDSディスク」によってインストールされたファイル及び書き加えられたレジストリを全て削除することができます。

また、avexでも「CCCDアンインストーラ」の配布を行っています。
「CCCD」はMacintosh上での再生に対応していますか?
A : 少なくともエクストラ・トラック収録の音源ファイルは利用できません。エクストラ・トラック及び専用プレーヤーがMacintoshに対応していないためです。
「CCCD」はUNIX・Linux上での再生に対応していますか?
A : 少なくともエクストラ・トラック収録の音源ファイルは利用できません。エクストラ・トラック及び専用プレーヤーが各種UNIX及びLinuxに対応していないためです。

コンピュータ上で「CCCD」を再生する場合(「レーベルゲートCD」の場合)

Windows 上で「レーベルゲートCD」の再生はどのように行われますか?
A : 専用ソフト「MAGIQLIP」を利用して専用の圧縮音源を再生します。
「MAGIQLIP」はSonyMusicの音楽配信「bitmusic」にも利用されているため、既にインストールされている環境ではそのまま利用できます。「MAGIQLIP」はインストールされていない環境では「レーベルゲートCD」から「MAGIQLIP」がインストールされます。なお、OpenMGに対応したソフトウェア(「SonicStage」など)に転送(チェックアウト)して再生することも可能です。

《参考ウェブページ》
MAGIQLIP
エクストラ・トラックの音源ファイルはどのような音源ですか?
A : サンプリング周波数44.1kHz、ビットレート132kbpsのATRAC3音源です。
エクストラ・トラックの音源ファイルはいくら利用しても無料ですよね?
A : いいえ、違います。エクストラ・トラックの音源ファイルの利用には所定の利用料金がかかります(当初は「レーベルゲートCD → PC」へのコピー1回目に限り無料、2回目以降は1曲200円×収録曲数の料金がかかります)。
エクストラ・トラックの音源ファイルをPCにコピーする度に利用料金がかかります。注意しなければならないのは、「コピーしたい曲数」ではなく「収録曲数」分だけ料金がかかることになっていることです。このエクストラ・トラックの音源ファイルを利用する場合は、音源ファイルのバックアップを行うことを強く推奨します。
エクストラ・トラックの音源ファイルを利用するにはインターネットにつながってないとダメですか?
A : そのとおりです。エクストラ・トラックの音源ファイルに対するライセンスの発行はインターネット経由で行われます。
音源ファイルを取り込む環境はインターネットに接続されていることが大前提です。なお、CD一枚一枚には固有のPID(Postscribed ID)が書き込まれており、これを利用してライセンスが発行されます。また、ライセンスの発行には自動起動される専用ソフトウェアが利用されます。
エクストラ・トラックの音源ファイルのバックアップはどのように行うのですか?
A : 「MAGIQLIP」のバックアップ機能を利用します。
音源ファイルのバックアップ・リストアについては「MAGIQLIP」のヘルプ・FAQ をご覧ください。
エクストラ・トラックの音源ファイルをポータブルプレーヤーなどに転送できますか?
A : 「NetMD」を含む「OpenMG」対応の機器に、所定回数だけチェックイン・チェックアウトする事ができます。
《参考ウェブページ》
OpenMG
「レーベルゲートCD」はMacintosh上での再生に対応していますか?
A : 少なくともエクストラ・トラック収録の音源ファイルは利用できません。エクストラ・トラック及び「MAGIQLIP」がMacintoshに対応していないためです。
「レーベルゲートCD」はUNIX・Linux上での再生に対応していますか?
A : 少なくともエクストラ・トラック収録の音源ファイルは利用できません。エクストラ・トラック及び「MAGIQLIP」が各種UNIX及びLinuxに対応していないためです。

「CCCD」のオーディオ・トラックを録音する場合

「CCCD」のオーディオ・トラックは、オーディオ機器を利用してMDや音楽用CD-Rなどにコピーできますか?
A : もちろん自己責任ですが、再生ができればデジタルコピーも可能です。
一部の海外盤「CCCD」ではデジタルコピーを許可しない設定になっているものもあります。
「CCCD」のオーディオ・トラックは、PCでリッピング(取り込み)をしたり、CD-Rにコピーできますか?
A : 「CCCD」をPC上で通常の音楽CDと認識できればリッピング及びコピーが可能です。
そのままの環境で何もかもできてしまう場合もあれば、(リッピングソフトの)オプションの変更や、CD-ROMドライブのファームウェアの書き換えが必要な場合もあります。もちろん、これらはコピーコントロール技術やCDそのものによって差があり、「この方式では大丈夫だけどあの方式はうまくいかない」などということもあります。(key2audio等では)最悪の場合PCがCDへのアクセス中にハングアップすることもあります。

その他

「レッドブック」に対応した「CCCD」が登場すれば問題は解決するんじゃないんですか?
A : 現在のコピープロテクト技術を踏襲する限りでは登場は期待できません。
音楽CDは元々著作権保護について何ら考慮されていません(SCMS(シリアル・コピー・マネージメント・システム)による複製管理はオーディオ機器のみに適用され、PC用機器では一切利用されていません)。よって、これに何らかのプロテクトをかけようとすると無理が生じます。「CCCD」化は「TOC(CDのトラック数や演奏時間などを管理するデータ領域)の書き換え」と「エラー訂正符号の書き換え」が現状の主なテクニックですが、この「TOC」と「エラー訂正符号」こそが音楽CDを正しく再生させるために重要なデータであり、これに手を加える以上、必然的に「レッドブック」違反となります。
「C1エラー」「C2エラー」って何ですか?
A : 音楽CDのエラー訂正符号によって修復されるエラーです。「C1エラー」は比較的影響の軽いエラーですが、「C2エラー」の発生は再生上深刻な問題となります。
音楽CDでは、読み取りエラーに対応するために「CIRC (Cross Interleave Reed-Solomon Code)」という符号で記録されています。具体的には、元々のデータにエラー訂正用の「リードソロモン符合」と呼ばれるデータを加えて(C2符合)、これを複数のフレームに分散させて、そのあとに各フレームに対してもう一度リードソロモン符号を加えています(C1符号)。元々つながっていてデータはCDではバラバラに保存されているため、ある程度の傷に対してはエラー訂正が可能です。 C1符合は32バイト中2バイトまでのエラー訂正が可能で、たいていのエラーはここまでに修復できます。これで修復できたエラーが「C1エラー」で、これで修復できなかったエラーは今度はデータを元々の順番に並び替えた上でC2符号を使ってエラーを訂正することになります。 C2符合は28バイト中4バイトまでエラー修復が可能です。 ここまでで修復できたエラーが「C2エラー」です。(それでも修正できなかった場合が「CUエラー」で、前後のエラーのないデータから推測してデータを当てはめます。)

一般に「C1エラー」はランダムに存在し、音質にはほとんど影響はありません(とはいえ、板全体で100を超えた場合はその影響は否めないとされています)。 「C2エラー」は連続して存在している場合がほとんどで(バーストエラー)、再生環境に何らかの問題があった場合に音飛びや読み込み不良が発生することがありますし、音質への影響も否めません。「CCCD」(特に「CDSプロテクト」)では通常にCDに比べて「C1エラー」「C2エラー」ともに多く存在し、音質の悪化やCDプレーヤーの負担の増大につながっています。

《参考ウェブページ》
鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」 (5月22日〜5月26日)

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